ルーブル宮から歩いて一分、ペリカン通りにジル・フランソワの工房があります。創立は1989年。オープンしたばかりのアトリエを偶然見つけた<フィガロ誌>のシニア スタッフが、“凄い新人がいる”と興奮して語ったというエピソードがあります。マリー・メルシエはその著作“帽子年代記”(1990年)の中でジル・フランソワを“パリで一番幸せな職人”と評しています。誰にとってもいつもちょっぴり気になる、それがジル・フランソワです。
無口で万事控えめといわれるジルは帽子を作るときだけ雄弁になります。ジルはシルクやウール、綿、麻、オーガンジー、タフタ、皮革、毛皮など様々な素材に自由なイメージを託して、独特の世界を作り上げます。その特徴は<パリ好み>と呼ばれる一種の軽さ、自然でシンプル、何気ないのに被るとシックリ馴染みます。その秘密はジルのこだわり。出来上がった形は製作過程で一度壊され、潰され、最も自然に見えるフォルムが選ばれます。頬に射す光や影もイメージして、最終的なデザインが決まります。だからジルの帽子を被ると女性が美しく見える!そして女性もそれをちゃんと知っているというわけです。
パリ・オートクチュールやモード誌を飾るほどファッショナブルなのに、くつろいだ日常にピッタリ。手元に置いて、いつでもどこでも、何度でも被りたくなる、フェミニンだけどクール、かわいいのに成熟した大人の魅力も。ジルのマジックを十分にお楽しみください。
ジルの帽子はボンマルシェやプランタン、ギャラリー・ラファイエットなどパリの主要な百貨店、その他バーニーズ・ニューヨークやニーマン・マークスなど世界の主な都市でもお求めになれます。